ライフサイエンス四方山話

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薬用植物ドクダミに含まれている有機化合物

ドクダミの花がそこら中で咲いています。道端やちょっとした日陰で白くて綺麗な姿を最近よく見かけるようになりました。ドクダミは「毒溜み」とも表記されるように、代表的な薬用植物です。「十薬」という生薬名でも知られています。某お茶の成分としても謳われていたり、ドクダミ茶などとしても有名ですね。

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そんなドクダミの薬効を示す有効成分のうち、有機化合物2つを紹介。

  1. デカノイルアセトアルデヒド
  2. クエルシトリン

1.デカノイルアセトアルデヒド

生のドクダミの独特の匂いの原因です。強力な殺菌作用が知られており、乾燥させることで、酸化反応を経て別の物質へ変わり匂いはなくなります。

 

2.クエルシトリン

フラボノイドと呼ばれる物質の一種で、抗炎症作用などが知られています。

 

いずれの生(採りたて)のドクダミに含まれている成分であり、こういった有機化合物は空気に触れると不安定な場合が多いので、乾燥させたり熱をかけたりすると分解したり、変化したりします。ドクダミ茶などに含まれている成分はカリウムなどミネラル成分が多いんでしょうね。